第140回名古屋大学防災アカデミーに参加してきました!
こんにちは!
makeの広報担当の伊藤です。
5月18日に名古屋大学の減災館で行われた「東日本大震災時における災害対応の実際」という公演を聴講してきました。
講演者は石巻赤十字病院 病院長特別補佐の石井正先生です。
石井先生は東日本大震災当時、外科医の傍ら、宮城県災害医療コーディネーターとして石巻赤十字病院にて働いていました。
講演では
・石巻における災害に対する準備
・石巻赤十字病院の来院者対応の紹介
・石巻地域の災害医療コーディネーション
・課題とそれに対する取り組み
という大きく分けて4つの内容についてお話しいただきました。
内容は非常にボリュームがあったため、私が一番印象に残ったことについて書きとめようと思います。
石巻赤十字病院は震災当時、内陸に移転していたこともありその圏内では唯一の災害拠点病院として機能することができていました。
しかし、震災初日に病院に来院した人数はわずか99人だったそうです。
ご存知の通り、東日本大震災は数万人の被災者が生じました。石巻は被害の大きかった地域の一つでもありました。なぜこんなに少ない人数だったのか。
「来なければならない人」がたくさんいる、だから初日は完全な体制で患者さんを迎え入れよう。
その考えは誤りでした。
「来ることができない人間」がたくさんいる、だから初日は助けに行ける準備をしなければならなかった。
ということでした。自分たちが病院で待っているのではなく、取り残されて動けないたくさんの人たちを助けに行かなければならなかったそうです。しかし、救急車は津波で数台ながれてしまったし、そこかしこががれきの山ですぐに病院から助けに行くには限界があったそうです。
私もこの講演を聞く前は震災初日が一番大変なのだろうとばかり考えていました。しかし、そうではなく病院は受け身体制でいてはいけない、呼ばれる前に積極的に救助しに行かなければならないのだと感じました。
講演は災害をリアルにイメージする、「来るかもしれない」ではなく、「必ず来る」
を軸として進められました。今回のように実際現場に立ち会った医師の目線から災害を見つめ直すことができ、いい経験になったと思います。
今後も私たちmakeでは災害・一次救助に関する講演やセミナーにできるだけ参加していきたいと思っています!
それでは、これで今回の定期報告は以上です( ´ ▽ ` )
お読みいただきありがとうございました。
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